超高齢化社会を迎えるにあたり、医療や障碍をお持ちの方々が病院から在宅へとシフトされてきています。
このような中で医療保険制度を利用し歩行困難や通院困難な高齢者や障碍者の方への往診ができる鍼灸マッサージへの需要はますます広がってきております。
当社は2009年に鍼灸マッサージの往診に特化した形で設立しました。
設立当初は鍼灸マッサージの往診というものへの認知度も大変低く、まして医療保険制度を使えるサービスである認知度はさらに低いものでした。
設立のきっかけになったのが一人の患者様の声でした。
その方は腰椎4.5番狭窄と右脛骨内側骨折による右下肢麻痺のため、立ち上がることも・歩くこともできず車いすで独居生活の方でした。もう一度立ちたい・歩きたいとの思いをお話しされ鍼灸師として何とかしたいと思いました。
この答えが医療保険制度を利用した往診鍼灸マッサージでした。
継続して疼痛緩和をすることリハビリや機能訓練をすることができ、患者様のご希望をかなえることができる素晴らしい制度でした。
設立当初はこの制度の認知度が低く、鍼灸マッサージの往診を伝えるところから始まりましたが、すぐに地域のケアマネジャー様やお医者様からも賛同いただき、ご紹介を頂け沢山の患者様と出会うことができました。
現在では年間治療回数38000回、連携医療機関357、往診提携先施設55、居宅介護事業所112と地域に密着し成長することができました。
その中で次に課題となってきたのが、往診に行けない予防レベルの高齢者の方や患者様への対応でした。
そこで2013年6月に鍼灸マッサージ師が中心になって運営するリハビリ特化型のデイサービスを開始しました。医療保険制度ではなく介護保険制度を使うサービスで予防としてもリハビリとしても鍼灸マッサージ師が活躍できるサービスを取り入れました。マシーンを使うデイサービスではなくすべて鍼灸マッサージ師が運営するというものでした。
もともと往診で培ってきた介護に対する知識や技術、リハビリや機能訓練に対する知識や技術に鍼灸マッサージ師の治療の知識や技術をプラスしていくという新しい形に挑戦しました。
地域の中では他にないデイサービスと評価を頂いております。
2016年4月、さらに地域医療連携の中で活躍したいと考え、訪問看護リハビリステーションを設立いたしました。
今まで自分自身が先頭に立って鍼灸師として現場に出て仕事をしてきましたが、今回は資格の違いで現場に出ることは出来ない、職種の違いからか考え方でぶつかることもあり最初は戸惑いもありました。
しかし色々意見をぶつけ合う中で理解しあい、今では専門職同士知識や技術を共有し、高めあう事でさまざまな相乗効果が得られており、豊富な知識、柔軟な対応が出来るスタッフが成長してきており、利用者様からもお喜びの声を頂いております。
関係機関と密に連携を取りながら、患者様・利用者様・ご家族が安心して生活できるような自分や自分の家族が利用したいと思えるサービスの提供ができるよう全力で精進して参りたいと思います。